会社は誰のもの?

会社って、誰のもの?

資本家(株主)のもの?
経営者(社長)のもの?
社員のもの?

堀えもんは、「会社は株主のもの」と言い放ちました。
一瞬、その言葉に私は耳を疑いました。
それはアメリカ資本主義的な考え方。
会社そのものも売買の対象ととらえる、いわゆる商品のひとつという見方です。
確かに、最近の一部上場企業はそんな風潮が出てきたように思います。
一部上場企業になった途端、会社は経営者や社員のものではなくなり、株主のものになる。
しかし、もしすべての会社がそうなったら、会社って経済性のみで評価されることになりますよね。
経営者も社員も、株主だけを向いて仕事をする、そんな状況を想像してみましょう。
経営者以下全社員が、資本家の奴隷となるわけです。

会社の存在意義や人々が働く意味は、カネばかりではありません。

私自身、会社を経営したり働く目的は、むしろカネ以外の要素が圧倒的に大きいです。
第一に、人の役に立ちたいこと。
第二に、自分の能力、個性を生かしたいこと。
第三に、社員たちに夢を提供したいこと。
結果、経営が維持発展できる最低限のおカネがついてくれば、それで十分。
トップの起業の発端は、だいたいそんなものじゃないでしょうか。
もちろん、かつてはカネのため、生活のためという時代もありましたが。

「儲からなければ会社ではない」といいますが、「それ以前に、人々によろこばれなければ会社の存在理由がない」と思います。
会社は、経営者(トップ)のビジョンに集まった仲間で成り立ち、その人たち(経営者と社員)のものだ思います。
そして、ユーザ(顧客)によろこばれ、社会的貢献を果たす会社だけが存続し続けるのだと思います。

採算が合って、社員全員(クルー)で大きな夢と志を追い求めて、成長発展していけたら、大きな利益を出さなくても十分だと常々考えています。
その初心を忘れないように、私は有限会社(反上場企業)であることにこだわります。