やらないで後悔するより、やって失敗する方がいい

「石橋を叩いて渡る」という言葉があります。
用心の上にも用心して慎重に事を進めるというたとえです。

最近では「石橋を叩き過ぎて壊す」という言葉をよく聞きます。
慎重になり過ぎて、すべてを台無しにしてしまうこと。
最近の官僚たちのことを指しているようです。

では「石橋を叩いても渡らない」は?
最近の若者たちの傾向?
いや、最近の日本人全体の傾向かも知れません。
慎重になり過ぎて、怖じ気づいてあきらめてしまうことです。

人と同じことばかり、今までと同じことばかりを繰り返し、ため息をついているだけ。
何かちょっといい話があると、周りがこぞって相乗りしてきて、結局全員が沈没してしまう。

この現象は、「もう人と同じことをやっていたらいきて行けない」という神の啓示、というより自然界の掟だと思います。

これでは、何も起きない。
何も変わらない。
まして、軌跡など起こるはずもない。
時間とともにジリ貧になって、事態がどんどん悪化するだけ。
終いには、打つ手もなくなってご臨終です。

「石橋を叩けば渡れない」という本のタイトルが私の目に飛び込んできました。
まだ読んでいないので、中身のことはわかりませんが、ピッと閃くものがありました。

現代は情報過剰の時代です。
何かを始めようとして、情報を集め始めるとキリがありません。
プラスの情報とマイナスの情報が入り混じって、体験のない人だと判断不能に陥ってしまいます。

では、誰もやったことのない、前例のないことにチャレンジしようとしたらどうしたらいいでしょう。
実は私も今、日本初、業界初のことにチャレンジしようとしています。
5年ほど前から、出口の見つからない業界の中で、私自身悶々としてきました。
やっと見えた一条の光。
2年前に閃いたアイデアです。
以前の私なら、半年後には実行に移していたでしょう。
でも年々不況ムードが高まり、売上が低下する中で、そのハイリスクなチャレンジに二の足を踏んでしまいました。
2年前から経営革新計画に取り組みましたが、それもこの1年間中断したまま。
「プラス思考」と「クレイジーな行動力」。
これが唯一の私の取り柄なのに。

今年になって社会不安が一気に高まり、このまま行けば不安と混迷の渦に日本丸は突入してしまいます。
そうなったら、ますますチャレンジする機会はなくなって行きます。
目の前のチャレンジの向こうには、私の夢がたくさん待っているのに。
「春日部を壁画のメッカにしたい」
「アートを一大産業にしたい」
・・・・・・・等々
私の夢がたくさん待っているのに。

確実に成功することなどない。
いや、むしろ確実といわれていること程、逆にリスクが高いことがわかってきました。
誰もやったことのないことの方が、かえって成功の可能性が高いと思います。

やろうとしてやらなかったことは、一生後悔します。
たとえやって失敗したとしても、少なくても後悔はありません。
それに、最後まであきらめない限り、失敗ではないのです。
途中での失敗はつき物。
その失敗から学ぶことが、成功につながるのですから。

その試練の真っ只中に自分を放り込むことが「生きる」ということ。

嵐に向かって舟を漕ぎ出し、新天地を求めて突き進むことが、「生きている」という実感だと思います。

日に日に、目の前の霧が晴れて行くのを感じます。
あとは覚悟を決めて、船出するのみ!