粕壁宿を演出するシャッターアートたち(その1)

「日光道中・粕壁宿」景観アートプロジェクト。

外壁やシャッターに描いた壁画やべんがら塗料などで古来の風合いで再生した壁などで、かつての宿場町の面影を再現。
粕壁地区の由来や歴史を歩きながら感じとってもらい、現存するまちの景観や風景に愛しさや愛着を抱いてもらいたい。
まちのストーリーを楽しみながら、そこに流れる独自の空気感を味わって欲しいというのが狙いです。
今まで見過ごしていた建物や街具が、特別な意味を持って話しかけてきて、街中が劇場のようにドラマチックに見えてきたらどんなに素晴らしいことでしょう。

今年の1月から6月末までに9ヶ所に施工しました。
まだまだささやかですが、旧きよき粕壁の薫りを感じとっていただけたらと思います。

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まずは、公園橋脇の公衆トイレです。
近くに、船着き場や粕壁宿の目印だった碇神社のイヌグスの木など、古利根川周辺の風景をイメージして壁画にしました。

老舗の和菓子店「江戸助」です。
店名をイメージした役者絵と看板商品の花餅を表現しました。

老舗の煎餅店「利根川せんべい」です。
店名通り古利根川をモチーフにしました。

煎餅店「栃惣」です。
建物の木部の部分をべんがら塗料で塗り替え、壁に春日部のシンボルで「藤の花」の絵を描きました。

作業着と祭り用品の店「田中屋」です。
江戸時代のテイストで「祭り」を表現しました。

創作惣菜店「Bien(びあん)」です。喜多川歌麿の「ビードロを吹く女」を「食べる女」にアレンジしました。

おしゃれの店「もりいずみ」です。
江戸時代の文様で「おしゃれ」をイメージしました。

靴の店「くわばら」です。
大正時代の女性を描き、袴に編み上げの靴というコーディネートで新鮮なアピールをしました。
女性が手にしているのは、当時流行っていた「令女界」という雑誌。
時代考証も抜かりありません。

今は空き店となっている店舗です。
宿場町当時、このあたりに「米問屋」がありました。

このように、粕壁宿の歴史や宿場町のテイストで街並みに統一感とストーリー性を与えながら、お店の個性(業種やこだわり)も表現することで、粕壁にしかない独自の壁画を展開しています。

今後も、シャッターアート(壁画)を中心に制作を続けていきます。
粕壁地区に賑わいが戻ってくることを夢見て!