10円玉の形って、まる?
会社説明会の学生さんたちによく、「10円玉ってどんな形ですか?」と質問します。
10人中10人が「まる」と答えます。
ごくまれに「円柱形」と答える人がいます。
私が、「四角です」と言うと、しばらく全員がキョトンとしています。
勿論、「まる」も「円柱形」も「楕円」でも、正解です。
でも、「四角」もまた正解です。
どうも、10円玉を正面から見るクセがついて、ヨコから見ることを忘れているようです。
突然この質問をするわけではありません。
この質問の前段に、私たちの仕事は「オリジナリティ」が求められているとか、ビッグアートはオンリーワンをめざしているといった話をして、ヒントを出しているのですが・・・・残念。
皆が「まる」と答えたら、全員が同じ答えになってしまいます。
ということは、他人と同じ発想しかできないということ。
ということは、誰もが考えつくことしかできないということ。
ということは、周りと同じことをして、つぶし合いをするしかないということ。
それでは、ナンバーワンになるしか生き残れませんよネ。
ここで大事なことは、「10円玉の形は、どれが正解か」ではなく「人の考えつかない視点で見れるか」なのです。
私が「四角」と言ったのは、「四角」だと言う人がもっとも少ないからです。
人と同じ発想だと、競争になる。
同じ発想の人が多いと、し烈な競争になり勝ち目がなくなります。
人と競争せずに、自分らしい生き方をするには、人がやらないことをやるしかないですよね。
そのためには、人と違う視点、切り口、考え方が必要になります。
これも、学校教育の弊害なのでしょうか。
そう言えば、学校のテストでは正解がいつも一つしかなく、その正解をを押し付けられていましたネ。
世の中には、正解はたくさんあります。
もしかしたら、人の数だけ正解があるかも知れません。
今の日本を見ていると、何から何までヒトマネばかり。
これでは、不況や値下げ競争からいつまでたっても抜け出せそうにありませんよね。
これから新しい日本を背負って行く学生さんたち、今まで教えられた事や、常識だと思い込んでいることを一度捨てて、自分の頭で、自分の見方でとらえ直したほうがいいと思いますヨ。