社長はいつも失敗の連続
社長をやっていると、いつも失敗の連続です。
社長には先生がいるわけではありませんし、決まった経営の方法があるわけでもありません。
人が成功したからといって、同じ方法で成功するわけではありません。
何が正しくて、何が間違っているかなんてのもありません。
正に、百人いれば百通りの生き方、経営の仕方があるのです。
かのユニクロの社長も言っていました。
「私は1勝10敗です。経営とはそういうものです」と。
私は1勝100敗です。
サラリーマンの時は、自分の守備範囲さえきちんとやれば、無理してそれ以外のことまでチャレンジする必要もなかったので勝率はかなり高かったと思います。
でも、社長になると違う。
一年365日、前から横から後ろから次々と弾が飛んでくる。
社長がチャレンジを止めると、船は止まってしまいます。
だから、休むまもなく次々とあらゆることにチャレンジしていく。
だから、失敗も多い。
でも、何度も失敗を重ねていると決断が速くなり、立ち直りも速くなります。
失敗しない方法はただ一つ。
チャレンジしないことです。
でも、目の前の失敗は避けられても、結果的に人生そのものを失敗してしまうかも。
失敗と言うと、ネガティブに聞こえますが、実は人が成長するための糧なのです。
つまり、成長のためには欠かせない貴重なものです。
失敗したことのない人には見えないものが見えてきます。
失敗した人だけが気づける世界、到達できる領域。
ヒマラヤに登った人にだけしか見えない世界があるのと同じです。
仕事を任せるなら、失敗経験のある人を選べ!
一度の失敗であきらめてしまう人。
最近の人に多い現象です。
若い人に限らず、お店や事業を始めて半年や1年でやめてしまう事業家も目立ちます。
何をやるにも失敗はつきものです。
何かをやろうとしたら、5回や10回の失敗は覚悟しなければなりません。
ましてや、事業となると3年や5年で成功しようなど甘すぎます。
30年以上も成功し続けた社長でも、今の時代を乗り切れない人はたくさんいます。
経営を続けるということは、成功状態が当たり前ではなく、失敗の連続を続けながら日々またチャレンジしていくことそのものだと思います。
要は、失敗には「善玉の失敗」と「悪玉の失敗」があって、善玉になるか悪玉になるかは本人の姿勢しだいで決まるのだと思います。
あきらめて投げ出せば「悪玉(真性の失敗)」、それを人は「失敗」と呼びます。
あきらめないで失敗を次につなげれば「善玉(成長の糧)」、それを人は「試練」と呼びます。
何十回何百回失敗しても投げ出さない限りは失敗ではなく、まだ成長の途上にいるのです。
失敗の数だけ気づきがある。
失敗の量だけ強くなる。
学校でどんなにいい成績だった人でも成功した人はあまりいません。
人は失敗から学び成長していく動物です。
全身で学ぶには知識ではなく実体験が一番です。
それも、痛い経験ほど得られるものも大きいのです。
私も、もっと「失敗」に前向きに取り込もうと思います。