森田童子を聞きながら

1月2日。
奥さんの誕生日です。

今日は、朝のジョギングを終えてお風呂に入り、後は書斎で一人自分の世界に浸ることに。
何ヶ月ぶりでしょうか。
もしかしたら、1年ぶりかも。
久しぶりに何もしないでボ~っとして過ごしています。
友人たちから来た年賀状に目を通しながら、コーヒーを飲んで、音楽を聴いて・・・・。

こんな時に聞きたくなるのが、森田童子。

「逆光線」
「蒼き夜は」
「ふるえているネ」
「セルロイドの少女」
「G線上にひとり」
「友よ泣かないのか」
「ぼくと観光バスに乗ってみませんか」
・・・・・・・・・・・・・・

森田童子を知らない人も、TVドラマ「高校教師」の主題歌「ぼくたちの失敗」なら知っている人もいるでしょう。
アングラの伝説的なシンガーソングライターで、9年間程活動し、突然姿を消してしまった不思議な人。
まるで青春を駆け抜けていった風のようです。
彼女がどこでどうしているのか、未だにフッと気になります。

いつもカーリーヘアに黒いサングラスの姿しか見せず、本名も私生活もすべて謎。
歌手というより抒情詩人という方がピッタリきます。
彼女の曲や詩には、70年代の反体制的な生きざまと挫折感が漂っています。
暗くて暗くて、絶望的な厭世観、無常観に満ちた世界です。
写真の容貌からは想像もできない程の、今にも壊れてしまいそうなか細い声。

青春時代に私自身が最も癒された詩とメロディーでもあります。
学園紛争の真っ只中、田舎から出てきた私は、大学を3年で中退し、大都会の中に飲み込まれそうになる自分と必死で闘っていたような気がします。
森田童子はきっと私自身だったのかも知れません。
今でも、彼女の曲を聴くと涙が込み上げてきます。
だから、一人の時しか聴きません。
彼女の曲は、LP盤でもテープでもCDでも全アルバム持っています。
それでもまだ、こぼれた青春の記憶を拾い集めるかのように、聞き損なった彼女の歌や詩や言葉を今でも追いかけている自分がいます。

仕事の時は、自然に社長モードにスイッチが入り、テンションが高まり、プラス思考の塊のように変身しますが、
OFFの時は暗~い音楽や詩に浸りたくなります。

もう一人、好きな暗~いシンガーソングライターがいます。
友川かずきです。
彼の曲も8枚アルバムを持っています。
確か20代の時、青森市内にあった「だびよん劇場」というライブハウスで聞いたのが出会いです。
その強烈な熱気というか狂気に打ちのめされた感じで、その後なかなか手に入らない彼のアルバムをいつも探し求めていました。
「家出少年」
「死にぞこないの唄」
「生きてるって言ってみろ」

彼も自己破壊的で毒の強い曲が多いのですが
ただ森田童子と違うのは、それがむしろ彼の原動力になっているような気がします。
地方から出てきて都会で挫折したり悶々としている者にとっては応援歌になっているのかも知れません。
いまだに精力的に活動しているようです。
あの時の彼がまだがんばっている姿をみると、なぜかうれしくなります。
数年前に下町の小劇場で彼のライブを観ましたが、今年も彼の元気な顔を見にライブに出かけようと思います。
ただ、彼の曲を聴くには物凄いエネルギーを使ってしまうので、大好きなのにめったに聞きません。
今日も彼のアルバムを目の前に置いてみましたが今日は止めておきます。

おっと、いつの間にか森田童子の7枚のアルバムを全部聴き終わりました。
しばし、青春時代にタイムスリップして感動していました。

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さあ、奥さんのバースディケーキを買いに行ってきます。

奥さんの歳は、え~と64歳か。
ローソクは何本にしたらいいんだろう。
4本にしといてあげるか。
へへ・・・・・・・・。

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