アルベルト城間さんからの壁画レポート

以前ご紹介したこともある沖縄を拠点に音楽活動をしている

ディアマンテスのアルベルト城間さんから長?いレポートが届いたので、

本人の了解を取ってご紹介しますね。

壁画制作のレポートです。

彼は音楽活動以外にも毎年のようにアート制作をしていて、

ビルや車やピアノなどに描いています。

そのたびに連絡をもらって、

塗料のことや制作上の注意点などをアドバイスさせてもらっています。

以下は、彼からのレポートをそのままご紹介します。

 

————————— 以下、アルベルト城間さんのレポート —————————

奥村さんへ

色々とお世話になりました。

壁画を完成して一週間経ちましたが、やっとリポートを送ることが出来ます。

今回の依頼主は沖縄にある地域密着型の「てだこ」という不動産会社です。

今年新しい建物に引っ越したため、今まで気軽に「お水をください」という子供や、「お手洗い貸して下さい」という年配の方々が気軽に入りにくくなったと聞きました。

以前に那覇支店のために描いた絵と同じ絵柄で(padのアプリを使って)デモを作りました。

不動産の社長に見せたら気に入って下さって、

「大家と相談してから決めます」と言い2日後、オッケー貰いました。

足場を組んでもらって、7月26日に作業スタートしました。

まず窓などにマスキングして、それから絵柄の線を二人でやりました。

マスキングテープとチョークで絵柄を決めたら、後はペイントをするだけ。

僕の描く絵はとてもシンプルなので塗り絵のような作業です。

殆どが原色ですし、白を足すくらい。植物の絵は3種類の緑を使ってます。

ライトグリーン、オリーブ、そしてダークグリーン。

オリブはライトグリーンに黒を少し足して、ダークグリーンはライトグリーンにブルー。

 

今年の夏は特別に暑かったので、水分補給して作業を進めていきました。

雨にやられる場面もあり、黒い線を描いてる途中に突然のスコールが降り、

塗ったばかりの黒い線が泣いた目の後のマスカラのようになり、慌てて水で流してしまう時も。

壁の一番難しい場所は電動椅子のレールの後ろ。

そしてこの壁画の面白いところは外階段。

なるべく中の壁に合わせて、重なるように描きました。

もちろん、一目で全部合わせるのは不可能だけど、なるべく絵が一体感があるように。

最初から描く予定してなかった壁にどうしても色を塗りたくなり、

そこに会社のロゴと「ようこそ」を英語、スペイン語、中国語と日本語で描いて見ました。

またリクエストがあり、もう一つのロゴを描きました(関連会社)。

 

最後に社長の佐和田さんに頼んで、

「てだこ」(沖縄の方言で「太陽」という意味)のモットーを描いて貰いました。

出来れば「太陽」という言葉を使うように。

それをスペイン語で訳して描きました。

最初、日本語で頂いたのは、「幸せな暮らしを照らす太陽になりたい」。

そしてニュアンスをスペイン語で考えて、こう描きました。

“TRABAJAMOS DE SOL A SOL POR LA FELICIDAD DE NUESTRO VECINDARIO “

(直訳:町の幸せの為、日々働いてます。スペイン語で太陽はSOLです。)

 

大変な作業でしたが、楽しく描きました。

嬉しかったのは、作業の途中、子供たちやお年寄りの方が

足を止めて「綺麗な絵だね」とかけてくれた沢山の言葉。

またどこかで描きたいと思います。

因みに今回、手伝ってくれたのは同じバンドの仲間。

トロンボーン奏者のエイキです。

10年前にペンキ塗りの仕事した事があり、

ハケの使い方、マスキングテープの貼り方などたくさん教えてくれました。

エイキ、本当にありがとう。

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彼のインタビュー動画があったので紹介します。

YouTube動画

プールと絵が楽しみ アルベルト城間さん

 

————————— 以上 —————————

現場の様子や空気がとてもリアルに伝わってきました。

南米ペルー育ちの彼ならではの、

エキゾチックで底抜けに人を明るく元気にする

エネルギッシュな絵が私も大好きです。

まちの景観に生命を吹き込んでいるような感じがします。

 

沖縄は、いたる所でアートがまちに溶け込んでいて、

全国でも壁画やオブジェが目立って多い特異な県です。

うらやましい限りです。

 

でも、春日部も負けませんよ!

「壁画のメッカ」を目指して頑張ります!

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今後も、アートでまちを元気にしようと

各地で奮起していいる仲間を紹介していきますね。